幼稚園の制度上の位置付けは? 幼稚園は、小学校や中学校などと同様に学校教育法のなかで位置付けられた教育機関です。(学校教育法第1条)幼稚園の設置者は? 国や地方公共団体が設置する公立幼稚園と、学校法人等(宗教法人立や個人立)が設置者となる私立幼稚園があります。私立幼稚園の設置には知事の認可が必要です。幼稚園の目的は? 幼稚園の目的は、「幼児を保育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長すること」とされています。(学校教育法第77条)幼稚園の教育内容は? 文部科学省が告示する「幼稚園教育要領」の示すところの、幼稚園教育の基本や目標、ねらい及び内容(健康、人間関係、環境、言葉、表現)に従って、各幼稚園がその地域の実情などを考慮し、入園から卒園までの全体計画としての教育課程を編成して行うこととなっています。幼稚園教育要領って? 幼稚園の教育内容の基準を示したもので、総則、ねらい及び内容、指導計画作成上の留意事項の3章からなり、現行のものは平成2年4月より施行され、さらに、平成12年4月より「生きる力」の育成や「子育て支援」などを盛り込んで、さらに充実発展を目指した新・幼稚園教育要領が施行されます。幼稚園の教育時間はなぜ4時間が標準? 3、4、5歳という幼い子どもたちが集団生活を円滑に営むためには、その精神的肉体的負担は大きく、またそうした幼児が心身共に健全な発達を遂げる上で、母子関係を中心とした家庭や地域での生活も不可欠です。実際には5~6時間のところも多く、さらにいわゆる預かり保育を行っている幼稚園も多いのですが、幼稚園教育要領の中で「4時間を標準とすること」と唱っています。幼稚園と保育園は、どこが違うの? 幼稚園は、幼児の「心身の発達を助長すること」を目的とした教育機関であり、一方保育園は、「児童福祉法に基づき保育に欠ける乳幼児を保育すること」を目的とする福祉施設です。要するに、幼稚園は幼児の教育ということに軸足を置き、保育園は家庭での保護育成(保育)が困難な乳幼児を預かり、その養護と教育を行う施設です。 さらに、次ぎのような点が違います。